フォーバルブルーレポート

【2022年 12月号】ブルーレポートmini 要約

はじめに

GX(グリーントランスフォーメーション)とは「企業における温室効果ガスの排出源である化石燃料や電力の使用を再生可能エネルギーや脱炭素ガスに転換することで、社会経済を変革させること」をいいます。

GXへの取り組みは現在、大企業を中心に行われていますが、その取引先となる中小企業にとっても絶対に避けられないテーマのひとつです。
ブルーレポート12月号では、中小企業のGXに向けた取り組みの状況について調査し結果をまとめました。

ブルーレポートmini 2022年12月号

CO2排出量の把握

■自社領域(Scope1/Scope2)のCO²排出量を把握しているか?

「CO²排出量を把握・記録している企業」はわずか7.5%
72.8%の企業がCO²排出量を「全く把握していない」

日本全体でカーボンゼロを目指しているにもかかわらず、自社の排出量を把握できていない企業が多数派であり、取り組みの遅れが見て取れます。

Scope1:ガソリン・軽油・灯油・ガスなど電気以外で自社が出すCO²の排出量
Scope2:電気使用で自社が出すCO²の排出量

環境経営に向けての目標設定

■環境問題への取り組みとして自社で行う内容が決まっているか?

81.7%の企業が「決定していない」と回答
環境問題への注目が高まるなか、実際に組織として何に取り組んでいくのかを決めている企業は2割に満たないことが分かりました。これは環境への取り組みを行うことのメリットが認知されていないことが原因であると予想されます。
GX・環境経営に取り組むことのメリット以下にまとめているので、ぜひ自社の取り組み事項の決定に活かしてみてください。

GX・環境経営に取り組むことのメリット
①競争力確保(サプライチェーンへの参画、同業他社との差別化)
②固定費の削減(業務効率化、ペーパーレス推進)
③知名度や認知度の向上(先進的な取り組み、企業イメージアップ)
④社員のモチベーション向上や組織力向上(社員や応募者からの共感、自信)
⑤資金調達や投資増の可能性(金融機関からの高評価、投資の増加)

CO²削減への取り組み

■CO²削減につながる環境活動としてどのような取り組みを行っているか?

●最も多かったのは「省エネルギー活動(節電、空調の温度設定など)」で回答は548社にのぼった
日常業務で対応可能なもの(ペーパーレス、マイボトルの使用など)から進めている企業が多いことが分かります。現在特に環境への取り組みを行っていない企業は、このような簡単に自社へ導入できることから進めていきましょう。

71社「カーボンエネルギー使用活動(カーボンオフセットなど)」に取り組んでいると回答
少数ではあるが、カーボンオフセットのような制度を活用している企業も見られました。社会全体が環境配慮型に転換していくことを前提に、中小企業経営においても様々な制度や設備への投資が必要になることが予想されます。

おわりに

GX・環境経営の推進は、中小企業にとっても多くのメリットがある取り組みです。
まだ環境への取り組みを行っていない企業は、自社のCO²排出量の把握環境に影響を与えている要素の洗い出し目標設定などを早急に進めていきましょう。

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